会長挨拶

 会員の皆様には、日頃より協会の活動並びに事業運営に対しご支援、ご協力を賜り感謝申し上げます。

 さて、県内は生産年齢人口の大幅な減少と更なる後期高齢者人口の増加が見込まれています。既に多死社会を迎え、病院・診療所の受診者が減少している地域もあります。社会や人口構造の変化とともに、地域での病院や診療所等のあり方は大きな転換期を迎えています。人口構造の変化に加え、もともとの医師数の偏在や不足、更には社会生活を営む人々の欲求は、複雑化・多様化しています。また、これら変化に対応するための新たな制度や事業の創設により、看護職の働く場と役割期待は拡大の一途をたどり、どこの病院や施設、地域でも、保健師、助産師、看護師の人員不足の声が聞こえて参ります。

 協会では、令和6年度は令和5年度から令和7年度の3か年計画での2年目として、医療施設で働く看護職を含む地域で働く看護職や地域住民への事業を展開していくための基盤強化を図ってまいりました。

 令和7年度は3か年計画の最終年となります。すでに日本看護協会では、「2040年を見据えた看護提供体制のあり方について」1)として2022年から2024年の事業をまとめ2025年からの方向性を示しておりますし、令和7年度の通常総会においては「看護の将来ビジョン20402)を公表いたしました。県協会としましては、地域に必要な看護について職能や支部とともに情報を共有しながら住民のニーズに応えられる看護提供体制の整備に協力していくとともに、働く看護職自身のウェルビーイングを支えられる仕組み等にも力を注いていきたいと考えています。

 会員の皆様におかれましては、医療機関を初め地域等で日々、住民、ケアの利用者、患者及びその家族へのケアを継続され、最善を尽くされておられますことに、改めて敬意を表します。今後も、会員の皆様から支持と期待を向けていただける協会と成れますよう努力をして参りますので、これまで以上のご協力とご指導をお願いします。

1)「2040年を見据えた看護提供体制のあり方について」はキャリナースからご覧いただけます。

2)「看護の将来ビジョン2040」は、今後HP上に掲載するほか、インフォグラフィックスでご紹介し、周知いたします。

 

2025年6月吉日

会長 池田良美